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山菜の王様・タラノキ栽培のススメ!根挿しの発芽実験、地植えと鉢植え栽培!

山菜の王様・タラノキ栽培のススメ!根挿しの発芽実験、地植えと鉢植え栽培!

みんな大好き!山菜の王様・タラの芽。春の訪れと共に山で収穫した大量のタラの芽の天ぷらを腹一杯食べてみたいと夢想してみるものの、シカも大好物なようで背の低いタラノキは食べ尽くされていて立ち枯れているか、あったとしても手が届かないくらいに成長している…。どうやら夢の実現のためには、自分で栽培するしかなさそう(買うのは負けた気がするしね笑)。根を使って増やすのが最も効率が良いらしいのだが、どのような根が良いのか分からなかったので発芽実験をしてみた。また、ご家庭でも栽培できる鉢植えでの栽培をしてみました!実は美味しいだけでなく、栄養価も高くダイエットや二日酔いにも効くまさに山菜の王様をみんなで栽培してみよう!

タラノキとは?

タラノキの生態

日本の北海道・本州・四国・九州・沖縄のほか、朝鮮半島、中国、千島列島、サハリンの東アジア地域に分布する。平地から標高1500メートル以上までの原野、河岸、森林、林道脇など日当たりの良い山野に自生する。いわゆるパイオニア的な樹木であり、たとえば伐採跡地に素早く出現し、大小の集団を作って群生する。

参照:Wikipedia

タラノキ(タラの芽)
タラノキ

タラノキは美味しい?効能は?

春に出てくる新芽『タラの芽』はタンパク質と脂質を多く含み『山のバター』と称される。独特の香りとほろ苦さ、少し甘くまろやかな味わいは天ぷらや白和え、胡麻和え、焼いて味噌付け、酢味噌和えなどさまざまな調理方法に活用できる。あまり知られていないが、根の皮を乾燥させて煎じたものは、胃腸病や糖尿病、腎臓病、神経痛、高血圧、疲労回復の良いとされる。腸内のグルコース吸収を抑制すると考えられ、ダイエット茶としても用いられている。肝臓保護の作用を持つことから、二日酔いにも効果があるとされている。

タラノキの増やし方「根挿し」とは何か?

根挿しは、大きく育ったタラノキの根を切り分けて新しい苗木に育てる方法です。根挿し以外ではほとんど発根しないタラノキは、大きくなった苗を株分けすることでしか苗木が作れません。3月中旬~5月頃、市販の根を購入するか、自然のタラノキの根を用意します。雑草や病害虫に弱い植物なので、初めての方は地植えよりも育苗ポットで栽培したほうが安心です。

参照:HORTI

自宅で発芽実験をスタート!

タラノキの根のどの部分をどのように根挿しをしたら良いのか調べても明記されていなかったので、根の部分ごとに分けて太さを分けて発芽実験をしてみました。

近所の廃屋でタラノキの根を採取

南アルプスの麓・南アルプス市芦安では自然に生えているタラノキに出くわすことはまずない。みんな家の庭や畑に買ってきた苗を植えている。移住して5年、ついに野生のタラノキを発見!廃屋の屋根の上に数本生えていた。流石に鹿もここまでは食べに来ないようである。確かにパイオニアだ…。1mにも満たないような木もあったが根を採取すると枯らしかねないので、最も大きく育った5-6mくらいある木の根を切り出した。

大きく育ったタラノキ
根を切り出す

大・中・小に分けタラノキを根挿しする

根挿しの適期は3月中旬〜5月ということなので、山間部のため5月12日に切り出し及び根挿しを開始した。切り出してきた根を5cm程度に切り分けた。先端の細いヒゲ状の根の部分は5cmで切るとバラバラになってしまうので、15cm程度に切り分けた。

根を切り分けた

半分土を入れたポット(直径7cm)に根を横倒しでおきその上に土をかぶせ日がげに置いた。土が乾かないように適宜水やりをした。土は畑の土を使用した。

なお、根挿し方法はHORTIさんの記事を参考にしました。

根の太さでグループ分けして実験スタート

木の幹に近い主根で太さが2cm近くある【極太】グループ。主根の先端の方の太さが1cm程度で一部細い側根が付いた【太】グループ。主根の先端で太さが5mm程度、大体細い側根が付いた【細】グループ。側根で太さが5mm未満でヒゲ状の根の部分の【極細】グループに分けた。

グループ分け

発芽結果

およそ1ヶ月後の6月15日4ポットで発芽。およそ2ヶ月後の7月4日に計16ポットで発芽。発芽率:【極細】50%【細】15%【太】12.5%【極太】0%。発芽したポットの根を掘り起こしてみると、細い根の分岐部分から発芽して、そこから新しい根が出ていた。発芽しなかった【極太】グループを掘り起こしてみたが、発芽や発根が全く見られなかった。根が若干腐敗していた。

発芽結果

7月4日時点の発芽結果は、以下の通り。【極細】グループ16ポット中、8ポットで発芽!【細】グループグループ33ポット中、5ポットで発芽!【太】グループ24ポット中、3ポットで発芽!【極太】グループ13ポットでは、発芽ゼロ!!

7月4日時点 発芽結果
根の分岐から発芽及び発根
【極太】グループの根:変化なし

考察

事前に調べた情報では太い根が良いということであったが、それとは全く逆の結果になった。今回の実験からはより先端の細くてヒゲ状部分の根の発芽率が高いということが言える。根から発芽するということは細胞が分化(本来同一のものが異質化すること)することだが、古い細胞(古い根)はこの分化の能力を失ってしまうのだろう。事前情報の太い根がいいというのはタラノキ自体が若い木で太い部分の根でも分化する能力を失っていない事が前提になっていたと推察する。これを踏まえてまとめると、若い細胞を持つ根を使うのが良いということになる。大きくなったタラノキの根の場合は先端の方の太さ1cm程度で細い根がついているものが良い。大量に栽培していて若いタラノキがあれば、その太めの根を使うのが良いと考えられるがこれはまた次回実験してみたいと思う。

今後の栽培方法について

ポット内に根がびっしり生えてきたら地植えまたは鉢植えする。(こちらは追って報告)

まとめ

簡単に栽培できて、栄養価が高く美味しくてさまざまな効能を持つタラノキはまさに山菜の王様である!タラの芽の収穫が少なくなってしまうが、ご家庭では鉢植え栽培すればタラノメで春の訪れを楽しめて根で健康になれます!(鉢植えの結果も追ってお楽しみに!)南アルプス36でまとまってタラノキが揃ってきたら根のお裾分けをします!

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